私は大手SI会社の子会社社員として10年以上勤務していましたが、中堅社員として期待される業務を遂行できず徐々に仕事を取り上げられた結果、窓際社員となり34才で別業界へ転職することになった辛い経験があります。
当時を振り返り、若いうちに気が付いていれば転職せずに済んだのにと後悔していることを3つ挙げます。
若くしてIT業界(SES)に入った方が私のような悲しい結末とならないよう早期に気が付き対処できることを願っています。
私と同じような30代の方は既に手遅れですから窓際社員として残り続けるか、新天地を見つけるか覚悟を決めましょう!
自分のイメージする成長曲線を下回る場合は直ちに対処すべきだった
私は新入社員時から目の前の仕事を真面目にこなしていけばそれだけで徐々にスキルアップしていき、10年経ったら10年分のそれ相応の人材になれていると思っていました。
でもそれは誤りです。
自分の参画している案件が必ずしも自分を成長させる内容だとは限らないからです。
だから自分の思い描く成長曲線を下回るような状態であれば直ちに修正を加えていくべきでした。
私は入社1年目の終わりにそれまで放任されていた上司に言われた言葉が今でも記憶に残っています。
「君はこの1年で何か成長できたかな?あんまり変わってないよね。じゃあ、2年目がんばってみようか。」
自分自身でも入社して1年間、全く成長した手ごたえがなく、さらに構ってもらえなかった上司に自分が気にしていたことを指摘され、ものすごくショックを受けました。
この時、事の深刻さに気がつき、ちゃんと自分の成長をマネジメントすることができていたらその後の人生で仕事ができず苦しむことがなかったのにと今も後悔しています。
同じ案件に居続けられるよう行動すべきだった
SESは新規システム開発案件が一番利益があります。
システム開発は製造工程が最も人員が必要で、システムが完成に近づくにつれ、人員は徐々に減っていき、最終的にはシステム保守要員のみが残ります。
システム保守要員には以下の2種類あります。
業務の有識者…システムの業務仕様を理解している人、お客様と仕様や納期の調整をしたり、設計書を書いたりする。
保守作業者…業務の有識者が作成した設計書を基に実際にコードを作成したり、実際の保守作業を行う人。
システム保守要員となれなかった人は、また別の案件に参画することになるため、職場を転々とします。
案件(職場)が変わると『新しい業務を覚える』ことを『新しい人間関係』の中でこなしていく必要があります。
有能な方は業務内容や人間関係がリセットされても上手くこなしていきますが、無能な人は案件が変わるたびに転職を繰り返しているような状態となり何も積み上がりません。
そして段々と年次のわりに仕事のできない無能となっていくのです。
私もある程度のところでシステム保守要員(業務の有識者)となり、業務知識を積み上げるようシフトすべきでした。
プログラミング(VBA)を勉強しておけばよかった
私は大手SI会社の子会社社員として勤務していたため、チームのサブリーダー(リーダーは親会社社員)を担当することが求められていました。
サブリーダーの仕事は、案件管理や上流工程の仕事がメインであるため、下流工程のプログラミングができなくても仕事はありました。
しかし、プログラミングができないことの弊害もあります。
- プログラミングができないと開発工数の見積もりが行えない。
- コードの内容が分かっていないとシステムにバグがあった場合にお客様に事象を具体的に説明することができない。